子供心を忘れたくても忘れられないゲームオタクの日常

ファイアーエムブレム外伝

2016.08.05 (Fri)
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SRPGの基盤を構築したFEシリーズの2作目に当たり、
題名に外伝と銘打ってあるが、世界観は前作とつながっていて
暗黒戦争直後の時間軸であり、続編とも言える内容となっている。
死んだキャラは特殊な条件を除き、
生き返らないというシビアな設定も踏襲しつつ、
主人公2人による2部隊編成、マップ間の移動と探索、
武器の耐久の排除、魔法がHP消費など、システムは大きく変化した。
特にRPG色が強くなり、いくらでも経験値を稼げる仕様となっている。
ゾンビやガーゴイルといった魔物が出現するのも特徴的。
本作は既にSFCの発売から時間が経っていたことや、
リメイクされていない周辺事情からその知名度は、やや低め。

本作の舞台は邪神ドーマと大地母神ミラの祝福を受け、
人々が繁栄するバレンシア大陸となる。
リゲル帝国の武力と、ソフィア王国の文化により治められてきたが、
突如として起こった作物の不作により
リゲルはソフィアに援助を求めるも、
ソフィアの王族はこれを無視するどころか嘲笑の対象とする。
この侮辱行為に憤慨したリゲルの皇帝ルドルフはソフィアを侵略。
ドゼー宰相の寝返りもあり、ソフィアは滅亡寸前となる。

そんな戦乱の中、ラムの村で暮らすソフィアの元騎士マイセンの元に
解放軍の男前の兵士ルカが協力を求めに来る。
マイセンは頑なにこれを拒否するが、
孫のアルムは村の男達とともにホイホイついて行ってしまう。
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一方、以前村に隠れ住んでいたアルムの幼なじみであり、
ソフィアの王女であるセリカはノーヴァ島の教会の神官戦士となり、
おちゃめ司祭ノーマの庇護の元、平和のために働いていた。
アルムは反乱軍に参加するためセリカと共闘すると思いつつ、
セリカはソフィアの滅亡は王族の傲慢さによる自業自得と主張。
ルドルフに同情すらしており、戦いそのものを否定する複雑な関係。

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アルム軍はほぼ一本道で主にリゲル軍を相手に戦い、
セリカ軍は作物の不作の原因を調べに地域調査に赴くことになる。
理想を求める男性と現実を見据える女性の対比も面白い。
初期のFEなので大河ドラマ的に情勢を語られることは無いが、
王国や民族間での争いということでタクティクスオウガに近い。

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また、前作からカミュとペガサス三姉妹が参戦している。
カミュは記憶を失い、リゲルのジーク将軍として登場し、
物語の核心に当たる重要な発言をする。
最初から文句無しに強いし、なぜかこの大陸にも
グラディウスが存在するので、ぜひ装備させたい。
ペガサス三姉妹は行方不明になったエストの探索途中で出会う。
パオラの成長率は本作でも特に見劣りするので
カチュアの装備している天使の指輪をしばらく貸してあげたい。
なんかFEの某考察ブログのように、敗戦国となったマケドニアが、
アリティア以外の国と友好を結ぶために、
ミネルバの命でバレンシア大陸に使わされたとか妄想していた。
この戦乱の後に、SFC版の英雄戦争に話が繋がることとなる。

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本作では全体マップが存在し、任意で移動することができ、
敵シンボルと遭遇することで戦闘マップに移る。
敵の数が多いマップもあれば、かなり少ないマップまであり、
野外や場内は勿論のこと、洞窟や墓場、
船内や毒の沼地といった様々な場所で戦闘となる。
敵軍が移動してくる場合もあり、
その際に自軍と同じマスに移動されると敵の先行で戦闘に入るので
どちらの軍の状況にも気を配り、動かすか思考する戦略性もある。
基本的に罠にはまったんじゃないかというくらい散開するから
メンバーの並びにも注意しなければならない。
村や敵のいない城ではRPGのように行動できる。

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クラスチェンジは規定のレベルまで上げて
各所に点在するミラの僕の像に祈りを捧げることで可能になった。
兵種によっては下級職→上級職→最上級職と
2回以上クラスチェンジを行える系統も存在する。
村人というクラスはラングリッサーシリーズのように
他のクラスに転職が可能となっている。
クラスチェンジ時の能力アップは、
基準値より低い能力値が基準値まで底上げされる方式で
強化と言うより能力値の低いキャラを救済する意味合いが強いので
レベルをギリギリまで上げて行う意義は薄くなった。

また、ミラの僕の像がある部屋の両端に顔をかたどった彫刻があり、
これは能力を上げる泉で3回までしか飲めないという制限はあるものの、
好きなユニットの各種能力の強化や補正に一役買った。
中盤には死者を蘇生できる泉もあり、
前作と比べれば、はるかに容易に生き返ることができる。

武器は一般的なRPG同様に回数制限は無くなり、
盾や指輪といった防具も存在するようになり、1人1つずつ装備できる。
武器は装備していなくてもデフォルト武器により攻撃は可能。
装備していれば力や守備がアップするのは勿論、
HPが回復するなど特殊効果が発動するものもあるといった感じ。
アーチャーといった弓を扱うタイプは弓を装備して初めて
飛兵に特攻となり、武器によっては射程範囲が5まで伸びる。
お金の概念は無いので、これらは味方が最初から装備していたり、
宝箱や敵から入手することになる。

魔法も書物ではなくそのものとなり、回数制限こそ無くなったが、
代わりに使用者のHPを消費して使うようになり、
乱発すると思わぬ危険をはらむ諸刃の剣となった。
基本的に強い魔法ほど消費HPは高くなっているので、
やっつけ負けをしないように注意して使用する必要がある。
また、レベルアップで魔法を習得するように変更され、
キャラごとに習得する魔法が違っており、
聖戦の系譜のようなキャラ格差を生み出している。
また、回復魔法にもHP消費があるためか、
救済策として敵のHPを吸い取るリザイアが初登場。
ゾンビの瘴気を吸い取るティータを愛するジーク…
そんなジークを愛するニーナを愛するハーディンを愛するビラク…

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戦闘のテンポは悪く、こちらの攻撃が非常に命中しにくい。
相変わらずバー表示なので正確とは言えないが、
命中率が90パーセント以上でも2回に1回攻撃を外すのは普通。
逆に敵の攻撃は命中率が半分以下でもバシバシ当ててくるので
彼のベルウィックサーガより理不尽に感じるゲームバランス。
そもそも、ただの床に10パーセントの地形補正がかかる上に、
ほとんどのマップに存在する樹林ですら40パーセントと凄まじい。
同格同士の戦闘では7~8割しか確保できないことになる。
その確保した命中率も上記のような結果では…

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ただ、難易度については「簡単」と「難しい」という、
両極端の意見に分かれていて、稼ぎをすれば初心者でもクリア可能で
稼ぎ無しだと前作より難しく感じるバランスなのだと思う。
と言うのも、育成を前提としているかのように敵が強い。
簡単と言ってる人は魔戦士からの村人ループの経験談を語っているので
おそらくイージーモードで稼ぎプレイをしてるんじゃないかと。
いや、普通にプレイすると大抵ループまで行き着かないので。
ちなみに退却というコマンドも登場し、
不利になれば退却して体勢を立て直すことが可能になった。
まぁ前作のように詰むことはないので良いアイディアだと思う。
ラングリッサーやシャイニングフォースのシステムを先取りしてるって、
やはり当時の任天堂の仕事ぶりは違う…

総評すると、あえて外伝の名を冠するだけのことはあり、
SRPGとしての戦闘システムを前作から引継ぎつつも、
それ以外の箇所に意欲的なシステムを多く盛り込んでいる。
ゲームバランス的には3歩進んで2歩下がる的な感じだが、
自分なりの攻略法で楽しめる内容となっていることは大きい。
ちなみに俺は発売当時このゲームをプレイしていなくて
最近になってプレイし始めたんだけど、本当に楽しかったね。
BGMも恵まれているシリーズだが本作も印象的な曲が多かった。
名作と呼ばれる前作に全く劣らぬゲーム内容だと感じた。
もしリメイクされたらキャラ関係のイベントが増えると良いね。
マチルダとクレーベが恋人同士になる経緯が凄く気になるw
なんだかまたティアリングサーガをプレイしたくなったよ。

グラフィック
音楽
システム
熱中度
満足度
総合評価
3
4
3
4
4
73
(※グラフィックと音楽の評価はハードにより異なります)