子供心を忘れたくても忘れられないゲームオタクの日常

真・女神転生if その1

2016.07.09 (Sat)
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真・女神転生(以下、メガテン)シリーズの外伝的な作品で、
世界観としては、1とほぼ同時期。
前作、前々作のような世界を巻き込む壮大さは無いが、
後にペルソナシリーズに繋がる転機となった。
突然、魔界に落とされた学校を舞台に人と人との繋がりを描く「if」
魔神皇と自称する同級生のハザマによって
学校は魔界に落とされてしまう。
突如として起こった異常事態に校内は混乱していたが、
一部の生徒達はそれぞれの思惑を胸に学校から脱出しようとしていた。
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タイトル通り、本作にはいくつもの「もしも」のテーマで満ちている。
中でも最も際たるものが、パートナーに誰を選ぶか。
本作ではパートナーが選択でき、それによって目的が変わってくる。
ユミは学校に残された人達を救うために主人公に協力を求め、
チャーリーは自分達だけが助かるための利害関係となり、
レイコは事の発端となったハザマを阻止するように勧告する。
アキラは3人のパートナーと踏み込む魔界とは異なる、
高難易度の幽閉の塔をひたすら登っていく。
パートナー4人の人生観がプレイヤーの動向を左右する。
重要人物であるハザマについては後述。

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メガテンシリーズを通しての代表的なシステムの1つとして
戦闘中に悪魔と会話して交渉することができる。
敵である悪魔を仲魔(仲間)に引き込むのが主な目的だが、
戦闘を回避したり、不意打ちをしかけたり、
時には金品や情報を得ることもできる。
悪魔も見返りとして金銭や宝石などを要求してくるため、
適切な対応を取らないと、急襲されたり、怯えて逃走されたりする。
時には貰うだけ貰って逃走する狡猾な悪魔もいるので侮れない。
また、どんな悪魔でも仲魔にできるわけではなく、
主人公のレベルや悪魔の属性によって制限を受ける。

仲魔になった悪魔はマッカ(魔貨)で召喚し、
移動時にマグネタイトを消費することで
パーティメンバーとして操作することが可能となる。
仲魔は魔法が使えるほか、HPを消費して特技を使用できる。
ただ、レベルアップはせずに装備もできないので、
周囲の敵よりレベルが低いと、むしろ足手まといになる場合も。
魔法や特技もゲームの仕様上スカスカ外れるし、
火属性はブフ(氷結)に弱く、水属性はアギ(火炎)に弱いという、
攻撃する側が有利なゲームバランスのために燃費は悪い。
万能タイプが少ない中盤まではボス戦の補助要員って感じ。

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そしてもう1つの特徴的なシステムである悪魔合体。
邪教の館で任意の仲魔を2体または3体で合体させることで
全く別の新しい悪魔を作り出すことができる。
ただ、3では好きな魔法を自由に継承できたが、
本作では継承される魔法の優先順位が設定されており、
一番重要なカジャ系(味方全員の能力値の上昇)は最後となっている。
仲魔の継承枠は0~3で、強い悪魔は大抵0か1。
このため、種類の多い回復魔法が入ればまず枠は潰され、
更に継承タイプの一致による継承などはほとんど起こらないので
幸か不幸かパーティー内では回復魔法が溢れかえることに。

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本作独自の新要素としてはガーディアンシステム。
他のナンバリングでは主人公の死亡でゲームオーバーとなるが、
本作では主人公やパートナーが死亡すると
特定の悪魔がガーディアンとして守護霊のように憑依し、
すぐさま復活するシステムとなっている。
ガーディアンの能力値によってステータスは変化し、
パートナーは魔法を習得することができる。
習得できる魔法の数は決められており、
過去に覚えたものから順に消されていくので注意。

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憑依するガーディアンのレベルは
ガーディアンポイントによって決定される。
ポイントは倒した敵のレベルが高いほど多く貯まるが、
死ぬたびに初期値にリセットされる。
バーの色が赤の時は上位で黄色の時は下位となる。
ちなみに死亡し続けることで憑依する最低ランクのガーディアンは
耐久力だけが取り柄のゼリーマン。
タルンダを覚えるので序盤にパートナーに
憑けてもいいかもと思われるかもしれないが、その後がキツい。
俺は中学生の時にもプレイしていたんだが、
ガーディアンは常にこいつだった気がする(´・ω・`)

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ただの高校生には興味ありません。
…さてここからは魔神皇ハザマについてだが、
ハザマは容姿端麗で学力も優秀、女子生徒の中には慕う者もいる反面、
彼をよく知る同級生からは相当に気持ち悪がられている。
おそらく、遠巻きに見る分には魅力的な人間に見えるが、
いざ話してみるとガッカリなタイプの人間なのだろう。
高慢で選民意識が強く、他人を完全に見下し、
何の罪も無い人間を魔界に巻き込む悪質な性格の持ち主。
真っ白な学生服を着込み、魔界に自身の石像を立てる辺り、
自己主張も相当強いだろう。
いくら過去が不遇であってもここまで屈折するほどではない。
ひたすら高見を目指すアキラと構ってちゃんのハザマでは、
他人の感じる印象の悪さの意味が全く違ってくる。

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また、度々中ボスとして襲いかかってくる教師の大月だが、
彼は全ての現象は科学で証明できると豪語し、
霊的な存在を否定するが、
意外なことにハザマを魔神皇様と呼び崇拝している。
これはおそらくハザマを悪魔使いではなく、
現在の科学では解明できない技術を用いている、
天才科学者と認識しているのだろう。
ハザマも満更でもないようで、
相手にはしていないものの手を下したりもしていない。
ハザマの性格上、自分を認める相手なら誰でも良いのかもしれない。

ただ、彼らが悪役として魅力があるのは確かで、
後からこう書くのもなんだが、
ハザマも大月も嫌いじゃないどころか登場するのが楽しみだった。
これまでのメガテンは登場人物が何と言うか掴みどころが無く、
1のカオスヒーローと2のザイン以外は
イマイチ何を考えているのか分からない人物ばかりだった。
(これは実は人間ではない人物が多いことも一因と思われる)
本作は神や悪魔からの絶対的な選択や、宗教的な価値観を含めて
ストーリー全体がやたら壮大になっているわけではない。
逆を言うと設定から人物までとても分かりやすくて取っ付きやすい。
長くなったので一端ここで区切って、
次は七つの大罪を元にした本作の世界観について書いていきます。